口腔機能低下症
- Q何歳くらいから検査を受けたほうが良いですか?
- A65歳以上の方は、保険診療で検査を受けることが可能です。
しかし、40代・50代からお口の筋力低下は始まっています。
「最近、飲み込みにくい」と感じることがあれば、年齢に関わらずご相談ください。
早めの対策が一生の健康を左右します。 - Qトレーニングは毎日やらなければなりませんか?
- A筋肉のトレーニングと同じですので、毎日の積み重ねが理想です。
しかし、オーラルレオズを使えば、1日数分の隙間時間でできる簡単なプログラムから始められます。
無理なく続けられるよう、私たちが伴走します。 - Q入れ歯が合わないのも、口腔機能低下の原因になりますか?
- Aはい、もちろんです。合わない入れ歯で噛むことを避けていると、急速に顎の筋肉や舌が衰えてしまいます。
まずは入れ歯の調整や作り替えを行い、しっかり噛める環境を作った上でトレーニングを行うことが重要です。 - Qオーラルレオズでの指導には追加料金がかかりますか?
- A 口腔機能低下症と診断された方の管理計画に含まれる処置ですので、基本的には保険診療の範囲内で行うことができます(再診料や管理料に含まれます)。
お口の「力」の衰え、見逃していませんか?
「最近、食事中にむせることが増えた」
「硬いものが噛みにくくなり、柔らかいものばかり選んでいる」
「滑舌が悪くなった気がする、口の中が乾きやすい」
これらは単なる「加齢のせい」ではありません。
実は、お口の機能が少しずつ低下していく「口腔機能低下症(こうくうきのうていかしょう)」という病気のサインかもしれません。
たけ歯科クリニックでは、歯そのものの治療だけでなく、お口全体の「機能(噛む・飲み込む・話す)」を維持・改善することに力を入れています。
私たちは、最新の検査機器と口腔リハビリテーションシステムを導入し、あなたの10年後、20年後の「食べる喜び」を科学的な根拠に基づいて守ります。
口腔機能低下症とは?放置するリスクを知る
口腔機能低下症とは、加齢や疾患によってお口の機能が複合的に低下した状態を指します。
これを放置すると、全身の健康に深刻な悪影響を及ぼすことがわかっています。
「オーラルフレイル(お口の虚弱)」の入り口
お口の機能が衰えると、まず食べられるものが制限されます。
肉や根菜などの硬いものを避け、うどんやパンといった柔らかいものばかりを食べるようになると、栄養バランスが偏り、筋力が低下します。
これが全身の衰え(フレイル)の引き金となります。
誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)のリスク
飲み込む力(嚥下機能)が弱まると、食べ物や唾液が誤って気管に入り、肺で炎症を起こす「誤嚥性肺炎」を引き起こすリスクが高まります。
これはご高齢の方の死因の上位を占める重大な問題です。
認知症や閉じこもりとの関連
滑舌が悪くなると、人との会話を避けるようになり、社会的な孤立を招くことがあります。
また、「噛む」という刺激が脳に伝わりにくくなることで、認知機能の低下を早める可能性も指摘されています。
たけ歯科クリニックの「精密検査」
当院は、口腔機能低下症の診断に不可欠な専用の検査機器を用いて客観的な数値を算出します。
咀嚼能力検査
どれくらい細かく粉砕できたかを測定します。
これにより、実際の「噛む力」を数値化します。
咬合圧検査
専用のシートを噛んでいただき、奥歯にかかる圧力の分布と強さを測定します。
左右のバランスや、特定の歯に負担がかかりすぎていないかを可視化します。
その他、舌の力(舌圧)や、お口の乾き(唾液量)、滑舌(オーラルディアドコキネシス)など、7項目におよぶ検査を行い、総合的に診断します。
最新リハビリシステム「オーラルレオズ」によるトレーニング
口腔機能低下症は、適切なトレーニング(リハビリ)を行えば改善・維持が可能です。
しかし、お口の体操は地味で継続が難しく、従来の「手書きの指導票」では、どこをどう動かせば良いのか患者さまに伝わりにくいという課題がありました。
そこで当院では、口腔リハビリテーションシステム「オーラルレオズ」を導入しました。
トレーニングを「ナビゲーション」する
オーラルレオズは、お口のトレーニングを視覚的に分かりやすくガイドするシステムです。
「舌をどこに置くか」「どう動かすか」といった複雑なリハビリ内容を、画面上でナビゲーションします。
これにより、歯科医院でもご自宅でも、正しい方法で効果的なトレーニングが行えます。
「図」で出るから一目でわかる、伝わる
これまでの手書きの指導では、患者さまが後で見返しても「何をすればいいんだっけ?」と迷うことがありました。
オーラルレオズは、現在の状態と目標、トレーニングの成果をすべて「図やグラフ」で出力します。
自分の弱点が一目でわかり、改善のプロセスが目に見えるため、モチベーションを維持しながら楽しく継続できます。
システム化された科学的なリハビリ
歯科医師や歯科衛生士の経験だけに頼るのではなく、システム化されたプログラムに沿って行うため、常に一定の質の高いリハビリを提供できます。
私たちは「なんとなく良くなった」ではなく、データの改善を目指します。
たけ歯科クリニックの取り組み:口腔機能管理マニュアル
当院では、この口腔機能低下症の管理において、スタッフ全員が共通の認識を持ってサポートできるよう、詳細な管理マニュアルを整備しています。
1〜3か月の定期チェック
定期検診の際、歯のチェックと同時に「お口の機能」の変化も追跡します。
多職種連携
全身疾患(糖尿病や骨粗鬆症など)をお持ちの方、口腔機能の低下が見られる方に対し、担当歯科衛生士がその方に最適なリハビリメニューをマニュアルに沿って作成・指導します。
リスク・副作用について
個人差
トレーニングの効果には個人差があります。
長年の癖や骨格の状態により、劇的な改善が難しい場合もあります。
一時的な疲労感
普段使っていないお口の筋肉を動かすため、最初は顎や頬に軽い疲労感を感じることがありますが、徐々に慣れていきます。
よくあるご質問(FAQ)

